Garmin のスマートウォッチのヘルスモニタリングを使ってeスポーツのパフォーマンスを向上

リーハン・ナナ著

健康な身体とは、精神が正常であるということです。Garmin の fēnix 6 や Instinct などのスマートウォッチは、eスポーツのプレイヤーの身体と精神の改善に役立てることができます。

eスポーツでのヘルストレーニングの重要性や、Garmin Instinct ®とfēnix®のヘルスモニタリングがeスポーツの成績向上にどのように働きかけるのかをブログ記事にしてくれないかと一週間前にお願いされれば、私はおそらく、eスポーツプレイヤーになる可能性が高いと言ったと思います。しかし、前置きをしておくと、私はeスポーツにほとんど熱狂的ではありません。まず第一にその理由は、eスポーツがとても苦手だからです。私が最後にコントローラーを握ったのは大学在学中に Halo をプレイしたときで、思い出せる限り、私はひどく負けてしまいました。

当時、誰かが記事を転送してきて、私は、底なし沼に落ちたような感覚に襲われました。沼自体は巨大でどこまでも果てしなく、さらに、eスポーツの新しいフロンティアによってひしめき合っていたのです。私が本記事で非常に魅力的だと感じた点は、eスポーツの過酷さは、伝統的なスポーツと類似しているという点でした。

Adamas Esports のジェイク・ミドルトン氏の記事では、eスポーツのアスリートが競技レベルおよびプロレベルで抱える身体面と精神面での負担と、高まる身体トレーニングの重要性について論じられています。私は、ジェイク氏と長時間の電話をしてこのテーマについてさらに読み進めると、身体トレーニングがeスポーツ選手のパフォーマンス向上にどのように作用するのかを理解できるようになってきました。

表面レベルでは、ゲームをしていない人からすると、身体トレーニングのメリットをゲームのプレイヤーが受けるということは直感的ではないと思うかもしれませんが、次のことを考慮する必要があります。

上記は、eスポーツの性格に対する批判ではなく、むしろプロ選手が直面する新しいタイプの負担が大きいということを強調しています。

では、どう対処すれば良いのでしょうか?

eスポーツの身体的・精神的な負担を理解し、認めるとすれば、伝統的なスポーツトレーニングの改善の柱はeスポーツ選手にも当てはまると考えるべきです。体力の向上は身体能力の向上につながります。eスポーツも主に認知能力に基づいているため、「健康な身体とは、精神が正常である」という従来のスローガンがさらに重要なものになります。

Garmin の Instinct と fēnix に搭載されているヘルスモニタリングは、世界のトップアスリートが使用している機能です。Instinct や fēnix といったスマートウォッチから得たデータに基づいて、ライフスタイルを追跡、分析して、必要な調整を加えることで、eスポーツのアスリートはスポーツにおける身体的、精神的なプレッシャーに対する身体の反応を形作ることができます。

他のスポーツのトップアスリートと同じようにヘルスモニタリングを使用することで、eスポーツ選手は、その過程で全体的なスポーツパフォーマンスと健康を改善するために、自分たちの健康を管理することができます。

Garmin のスマートウォッチには、eスポーツ選手にとって有益な機能が数多くありますが、身体的な健康や潜在的なパフォーマンスに役立つ機能を以下にいくつか紹介します。

注意:先程述べたように、私はゲーマーではないため、Adamas Esports のジェイク・ミドルトン氏とFirstBeat のハーマン・ボナー氏の2人の専門家の協力のもと、これらの内容を解説していきます。 

心拍数モニター

Adamas Esports のパフォーマンスコーチのジェイク・ミドルトン氏はこう述べています。「一定の強度で心拍数を下げるランニングのような従来のスポーツでは、パフォーマンスが良くなることがわかっています。このことに関する研究は今のところeスポーツ界隈では行われていませんが、過度の認知負荷で、心拍数が低いと、パフォーマンスが向上し、選手の寿命を伸ばすことができるという仮説を立てることができます。」 

心拍数の増加はストレスの増加につながり、ストレスの増加は身体的負担をもたらし、身体的負担の増加は身体的及び精神的スタミナの減少につながることを理解することができます。では、どのような改善方法があるのでしょうか?簡単な方法の1つとして、身体活動と運動を増やして、全体的な安静時の心拍数を下げる方法があります。この方法によってストレスレベルを下げることができます。 

FirstBeatで執筆者として活動しているハーマン・ボナー氏は、こう述べています、「聴衆の前でスピーチや演奏をしたことのある人なら誰でも、心拍数とストレスの関係を証明することができます。現在の身体活動で必要な量よりも多くの血液を静脈に送り込み、胸がドキドキしている状態では、ストレスを享受していることを示す指標ではありますが、全体像の一部にすぎません。心拍間の時間の長さの変化は、さらなる情報を提供し、チャレンジに対する身体の反応を理解するために重要なものです。特に、フィットネスのレベルが向上すると、生活の基本的な必要性を満たすためにかかる体への負担が軽減されます

Instinct または fēnix と組み合わせれば、無料の Garmin Connect アプリが長期的なデータとトレンドを保存するため、プレイヤーは自分のフィジカルレジメントで必要に応じて管理や改善、調整を続けることができます。Garmin の Instinct と fēnix のヘルスモニタリング機能の多くを駆動させるエンジンは、FirstBeat によるもので、高度な心拍数の可変性のモニタリングが行われます。

FirstBeat は次のように述べています。 「フィットネスの改善は、車により大きなエンジンを搭載するようなものです。日常生活や活動の需要に対応するには、すべての活動量から消費する割合を少なくする必要があります。例えるならば、より低い回転数で同様のパフォーマンスを取得するようなものですそうすることで、ルーティーンが容易になり、体のシステムにかかるストレスや負担を軽減することができます。そして、本番であっても、さらに新鮮な気持ちで、より一層準備を行うことができます。  Garmin のウォッチに内蔵されている Firstbeat による解析エンジンは、機械学習によってストレスレベルを追跡することができます。心拍の間隔の変化 (HRV) は分析され、自律神経系で起こっている活動が確認できる方法に変わります。つまり、闘争・逃避 (交感神経系) と静止・消化 (副交感神経系) の相互作用が可視化され、互いが連携するようになることで生活や環境に対応できようになります。」

他のアスリートと同様に、eスポーツ選手は心拍数を抑えるために、身体活動を増やして時間の経過とともに心拍数を抑えるようにします。競技においてこれらの意味は実に単純明快です。プレー中に心拍数が抑えられていれば、身体的欲求や身体へのストレスを全体的に減少させ、競技により長く集中することが可能になります。

ストレスのモニタリング

ミドルトン氏は、次のように述べています。「回復を十分に行わないまま長期にわたって常に高いレベルのストレスを受けると、生理的および心理的な問題が生じる可能性があります。従来のスポーツでは、これをオーバートレーニングと呼び、eスポーツでも選手やチームが試合内外でのストレスを効果的に管理しない場合、全く同じようなことが起こります。」

Garmin の Instinct と fēnix では、ストレスを追跡し、平均3分のデータを報告します。競技中と競技外でこのように厳密にストレスを管理できることで、2つの機会が生まれます。

1つ目は、競技中において、ストレスレベルが上昇していることに気づいた場合、精神的なチェックを行い、ストレス管理のテクニックを使って調整を試みることができ、深呼吸を数回行うことと同様に簡単です。

2つ目に、Garmin Connect アプリ上の累積的なストレスのモニタリングデータを競技外で利用するこで、ストレス管理への包括的なアプローチを可能にします。個人がストレスレベルが常に高いレベルで推移していることに気づけば、散歩や他のストレス対処のメカニズムで外に出ることと同様に簡単なことが有益であると感じるようになる可能性があります。これらの取り組みによって、競技中に成果が現れることになります。

ストレスを科学的に測定し追跡するためにGarmin のウォッチではFirstbeat の分析機能を利用して、ある一定の心臓の拍動を分析します。十年間に及ぶ検証、及び改善によって、Firstbeat のストレス測定分析は、健康、フィットネス、ライフスタイルの専門家によって行われた20万通り以上のライフスタイルアセスメント手法に利用されてきました。

ボナー氏は、次のように述べています、「本領を発揮している状態であれば、汎用的な戦略では基本的に競技におけるアドバンテージにはつながりません。一日を通して自分自身のストレスレベルを追跡し、自分に影響を与えるものを理解することで、個人的に自分に上手く作用するものに基づく、さらに良質なトレーニングとライフスタイル管理のアプローチへの扉を開きます。」「この種のデータによって研究したり、自分のルーティーンに変化をつけたりして独自の解決策を見つけることができます。一晩での回復に支障は起こるのかと憂慮する場合はHBOやNetflixでプレステージドラマを見る代わりに、トークショーに切り替えてみることをおすすめします。または、テレビの電源をオフにして、本に耽ることによってストレスパターンにどのように影響するかを確認することもできます。」

ストレスとなれば、ささいなことが大きな違いを生む場合があります。生理学的なレベルでの経験に基づいた直接的なフィードバックによって、問題領域を発見し適切な変更を行い易くします。常に行うストレスのモニタリング*は、ライフスタイルの変化を維持していく取り組みにおいて、革新的なものです。 

睡眠のモニタリング

「睡眠は精神的、身体的パフォーマンスに特に大きな影響を与えます。選手自身やスタッフが客観的なデータから睡眠パターンをさらに詳しく知ることで、選手は睡眠の手法を改善し、健康的な生活行動に変化させることができるようになり、パフォーマンスの向上につながります。」 とミドルトン氏は述べています。

意識がはっきりしない状態で目覚め、「試合中であること」の意識がないことがありました。最近までは、夜の睡眠をサンドマン(睡魔)に任せていた部分がありました。しかし、今は互換性のある Garminのスマートウォッチに搭載された高度なスリープモニタリング*によって、ユーザーは睡眠のパターンを把握し、睡眠による「回復」についてさらに深く理解することができます。

Instinct または fēnix は、光学式心拍センサーを時計に搭載し、心拍変動は、加速度計と組み合わせて測定することで、ユーザーがいつ眠りに落ちたか、いつ目覚めたか、どの程度の睡眠 (浅い睡眠、深い睡眠、レム睡眠) をとっているか を判断することができます。Garmin のスマートウォッチで睡眠追跡機能を利用すれば睡眠時間だけでなく、睡眠スコアを1~100で設定することで、睡眠の質を知ることができます。

FirstBeatが指摘しているように 「成功するには、睡眠時間を知るだけでなく、世界を相手に戦う準備ができているかどうかを知る必要があります。つまり身体が一日を通して力を発揮するのに必要な資源とエネルギーがあるのかを知るということを意味しています。その上で、夜の身体の反応を理解し、睡眠による回復を低下させる原因を特定し、管理することができます。体力が回復していることがわかれば、自信を持って挑戦に取り組むことができ、以前よりも強く立ち直ることができます。」

一般人において、睡眠の量と質をさらに包括的に把握することは、職場でのありきたりな1日に取り組む自信を高めることにつながります。eスポーツ選手にとっては、競技中の自信にもつながります。

Garmin のボディバッテリーモニタリング

eスポーツ選手が全体的な健康状態を最も速く、かつ簡単に測定できる方法の一つは、Garminスマートウォッチのボディバッテリー機能を利用することです。ボディバッテリーは、主な健康指標を総合的に確認し、それらを消化しやすく、「一目でわかりやすい」 指標にまとめ、その日にどれだけの準備ができているかを判断することができます。

ボディバッテリーは、心拍変動やストレス、活動を組み合わせて、1日中のユーザーの体内のエネルギーの貯蔵量を推測します。個人のエネルギーレベルを1~100で数値化して記録、表示します。数値が高いほど、ユーザーはタスクやアクティビティを完了するのにより多くのエネルギーが必要で、数値が小さいほど、エネルギーを節約する必要があることを示しています。ボディバッテリーのユニークな点は、何時間、何日にもわたってユーザーのエネルギーの全体像を形成する測定値を累積で表示できる点です。

この測定値が重要な理由は、端的に言えば、1日の管理に役立つためです。数値が高ければ、ワークアウトや運動に必要なエネルギーがあるということを示しています。しかし逆に、この値が低ければ、エネルギーと休息を節約することが得策でしょう。また、ボディバッテリーを累積に測定した値を利用して、さまざまな状況や刺激に対する身体の反応を知ることもできます。たとえば、朝のボディバッテリーの数値が低い場合は、過去数日間に測定した値を累積で確認して、原因を特定することができます。

ボディバッテリーで活動を中断して回復すべきタイミングを知ることで、プレイヤーは競争においてアドバンテージを獲得し、優位に立つことできます。ボディバッテリーの詳細については、「Garmin のボディバッテリーが健康にしてくれる理由とはを参照してください。 

eスポーツにおけるウェアラブルテクノロジーの未来

「スポーツトレーニングの将来として、心拍数やストレス、睡眠などの生理学的データを持つことによって、スポーツ選手やチームがさらに健康的なトレーニング戦略や行動を採用することを可能にし、eスポーツにおけるプレーの改善とより持続可能なトレーニング構造につながります。」とミドルトン氏は述べています。

私たちの多くはeスポーツについて知らないかもしれないが、私たちは現在、スポーツにおいて、まもなく来る「次にブレイクするもの」の成長を目の当たりにしています。スポーツが成熟するにつれて、選手たちの身体的な健康に対する関心も高まっているようです。例えば、アメリカンフットボールがヘルメットがなかったところから革のヘルメット、そして最新のヘルメットへと進化したように、eスポーツの人気は高まり続けているため、健康モニタリングの技術を個人的に使用することで、競技において選手に競争においてアドバンテージを獲得することができます。また、eスポーツ競技の分野の内外で、選手の生活における健康意識の増加につながります。 

プレイして気分転換をしたい人に関わらず、選択権は彼ら自身にあります。

さらに適切に言えば、選択は手首(ウォッチ)に設けられています。

*詳細はライフログの精度につきましてをご確認ください。